八幡図書館

   八幡図書館レファレンス事例


〔Q〕第二次世界大戦中、学徒動員の生徒が窒息死した八幡市の防空壕についての資料はありますか?

〔A〕1945(昭和20)年8月8日の八幡大空襲のときの話です。『郷土史・八幡空爆 3』に、「嗚呼!動員学徒の悲劇」という体験談があります。林商会に動員された、当時の花尾国民学校の女生徒35名が工場の地下の防空壕内で窒息死したそうです。この工場の地下にあった防空壕の構造については資料を見つけることができませんでした。
なお、『日本の空襲 8』によると、この空襲のとき、「八幡市小伊藤山の横穴防空壕に避難した2000名近い市民が、入口付近に貯蔵されていた油に火が入ったため、全員蒸し焼き又は窒息のために死亡」したそうです。この小伊藤山の防空壕の詳細な構造については、『平野・前田の史跡と戦争体験』に書かれています。また、北九州の戦災の状況については『北九州市史』や『わが故郷八幡』に詳しく書かれています。
現在この場所は小伊藤山公園となっており、慰霊碑が建てられています。

◎参考資料
・『平野・前田の史跡と戦争体験』 平野郷土誌編集委員会/編 平野郷土誌づくり実行委員会 2006年 <K211.61/ヒ> (50〜53頁) 
・『郷土史・八幡空爆 3』 梶原茂樹/著 梶原茂樹 <K398/カ/3> (59〜69、70〜73頁)
・『日本の空襲 8』 日本の空襲編集委員会/編 三省堂 2003年 <210.7/ニ> (26、39、40頁)
・『北九州市史 近代・現代・教育文化』 北九州市史編さん委員会/編 北九州市 1986年 <K211/キ/5> (243〜246頁)
・『わが故郷八幡』 北九州八幡信用金庫 1995年 <K211.6/キ> (407〜413頁)