八幡図書館

   八幡図書館レファレンス事例


〔Q〕漢文などの「曰」は「のたまわく」と読むのですか? 読み方を調べるための本はありますか?

〔A〕漢字辞典や論語関係の本などに、読み方についての解説が掲載されています。
   『字通』によると「神聖な語のときは『のたまわく』」、『新潮日本語漢字辞典』によると、「敬意を込める場合はのたまわくと読む」とあります。 『大漢和辞典 巻5』では、「曰は@いふ。のたまふ。云に通ず。Aいはく。いふことには。人の言や他の文書の語などを引いて述べる時に用ひる語。」 とあります。『こども論語塾 その3』には、「『子曰(しのたま)わく』という読み方は、昔から日本人が、孔子先生への最高の敬意を こめた表現です。ですから、孔子先生以外の人の言葉は、すべて『○○曰(い)わく』と読まれてきました」と解説しています。

◎参考資料
・『字通』 白川静/著 平凡社 2014年 <813.2/シ> (85頁)
・『新潮日本語漢字辞典』 新潮社/編 2007年 <R813.2/シ> (1058頁)
・『はじめてであう論語 1』 全国漢文教育学会/編 汐文社 2008年 <123/ゼ/1> (10頁) 
・『こども論語塾 その3』 安岡定子/著 田部井文雄/監修 明治書院 2010年 <123/ヤ/3> (3頁)
・『大漢和辞典 巻5』 諸橋轍次/著 大修館書店 1957年 <813.2/モ/5> (952頁)